大判例

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東京高等裁判所 昭和32年(ウ)579号・昭32年(ウ)580号 判決

債権者被申立人債務者申立人ら間の申立人ら主張の仮処分申請事件につき申立人ら主張の日時その主張のような各仮処分決定があり、これに対し申立人らが異議の申立をし、同事件が東京地方裁判所昭和三十二年(モ)第五一四三号及び同第五一四四号各仮処分異議事件として同裁判所に係属中昭和三十二年七月二十日午前十時の口頭弁論期日に当事者双方が出頭せず、その後三月内に期日指定の申立がなく経過した結果同年十月二十日をもつていわゆる休止期間が満了したことは当時者間に争のないところである。そしてこのように仮処分異議事件において、いわゆる休止期間の満了があるときは民事訴訟法第二百三十八条の規定の準用により、仮処分申請はその取下があつたものとみなされるものと解するのが相当であるから、右仮処分の申請及びこれに基く訴訟手続上の行為はすべてなかつたこととなり本件各仮処分決定は当然その効力を失つたものといわなければならない。そうだとするとすでに効力を失つた仮処分決定をさらに取り消す必要はないわけであるから本件各仮処分決定の取消を求める申立人らの本件申立は、申立の利益を有していないものとして却下するほかない。(もつとも、右に述べたように、本件仮処分決定は、実体的にはその効力を失つたたとはいえ、形式上はそのまま存続するため、右決定に基く仮処分の執行は債権者である被申立人よりの取消の手続等がなされない限り解放されないまま続行される虞がないわけではないが、仮処分命令がその効力を失つた後になおその仮処分の執行が存続するときはそれは違法の執行であつて、かゝる違法な仮処分執行に対しては執行方法に関する異議の申立をすることができるから、右執行の続行される虞のあることは本件取消申立の必要性を理由づけることとはならない。)

(川喜多 位野木 入山)

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